日本舞踊 英流(はなぶさりゅう)
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家元継承のごあいさつ
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平成16年4月吉日

二代目 家元 英 右近

謹んで申し上げます。
樹々の若葉がすがすがしく、新緑の力強さを感じる今日このごろ、皆さまがたにはますますご健勝の御事とお慶び申し上げます。

宗家におかれましては、めでたく米寿をお迎えになり、心よりお祝い申し上げます。これから卒寿、白寿といつまでもわれわれに叱正を賜りますよう、衷心よりおねがい申し上げます。

私こと、このたび、宗家より二代目家元を拝命賜り、ただただ身のすくむ思いでございます。人間としては未熟で、技は拙いことはわたくし自身が一番よく知っていることでございます。

あまりのことの重さに押し潰されそうな日々、ことあるごとに立ちすくむわたくしに、宗家は「山より大きな獅子はいない」と檄を飛ばし続けて下さり、中村富十郎先生には直接激励のお言葉をかけていただき、多くの方々の励ましと言葉ではとてもいい表せないほどのお力添えを得て、辛うじて歩を進めてきたしだいでございます。

これほど人の支えを必要とし、また、ありがたく思えたことはかつてなく、生涯忘れることはございません。関係者の皆様、ご来臨の皆々様に心から深く感謝いたします。これからも皆様方のお力添えさえあれば、どんな困難にも逃げることなく乗り越えることができると思います。 

今後は左近をはじめ一門と共に先人の範に学び、少しでも後人の範になれますよう、また、一日も早く二代目家元としての重責を身の丈で背負える舞踊家になれるよう、身命を賭して精進して参る所存でございます。今後ともなにとぞ、なにとぞご指導ご鞭撻を賜りますよう、ひとえに謹んでお願い申し上げます。




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